MUKU-DATA  小林大工 義一建築設計事務所 アトリエノア  小林義一郎さん

もう時代が変わった・・
技術と実績のある棟梁からこの言葉を聞くと、気持ちが沈んでしまう。
その言葉の裏、真意は
本当はこういった技術が評価され木の使い方、配り方、プロポーション、培われてきた技術の継承・・など
評価されない時代への嘆き・・諦め・・です。
材木屋の私なんぞが思うよりももう何百倍もその事を考え思ってきたとても重い一言に聞こえます。

一方で、そんな時代を感じてかどうなのか?
否、時代云々ではなく、本当にやりたい事を楽しみながら、自己流で大工道を楽しんでいる
若い大工さんが現にいるのも事実です。
技術という伝承は切っても切れないものでしょうから、過去を完全に捨てたのではなく
考え抜いた末の結論なのか?自己流と自身のセンスで全て空間づくりをしているT大工さんも知っています。
とてもイキイキとしています。
現場を見ると進んで手を動かしている事を感じます。

そして、小林義一郎さんにも同じ匂いを感じます。
以前弊社に訪ねて来ていただき、ずっと気になっていました。
約1年ぶりでしょうか・・・
ようやく小林さんの作業場へ行く機会がありました。
小林さん流の独自な大工業です。
何かに囚われることなく、楽しみながらモノづくりをしていることを感じます。

T大工さんや小林義一郎大工さんなど見ていると、
求められなくなった技術からの変更というよりは、
そんなの関係なしに、やりたい事、大工として出来る事を
一生懸命、楽しんで、その相手の為に、手を動かしているように感じてなりません。

もっともっと若い大工さんがこのように楽しんでお客様と一緒に作れるように
なればいいなぁ・・・と思います。

大工という枠では括れない小林さん(38)の自由な行動と製作に
とても勇気をもらいました。

裏の海で拾ってきた流木で子供たちとワークショップで作ったという
カメと恐竜

事務所入り口には、独特なオブジェに植物、
大きな窓からは山が見え、海からの風が心地いい。

外壁は自らモルタルに加工を施し、ビンテージ風に。
なかなかいい味でていました。

➡ Giichiro Kobayashi Architect

➡ 空福座

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